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ホームイベントBBLセミナー2010年度 国際関係理論からみたアジア地域統合 印刷 開催日 2010年12月13日 スピーカー 寺田 貴 (早稲田大学アジア研究機構教授) モデレータ 福山 光博 (RIETIコンサルティングフェロー/経済産業省 通商政策局 アジア大洋州課 課長補佐) ダウンロード/関連リンク プレゼンテーション資料 [PDF:150KB] 議事録 論題経済学者のベラ・バラッサが50年ほど前に欧州市場統合をモデルにした分類では、第一分類が「域内」での自由貿易地域・協定(FTA)形成でいきなり始まっていますが、この分類では現在の東アジア統合の動きを説明することはできません。次の4つの点で現実を反映したものとなっていないからです。(1) 東アジアではFTAは地域ではなく2カ国間で始まった。 (2) 欧州連合(EU)という単一枠組みの下で統合が進展した欧州とは違い、アジアには、東アジア、「拡大」東アジア、新・旧アジア太平洋と、さまざまな統合枠組みが混在している。 (3) 東アジアでは1997年のアジア通貨危機後の金融協力が重要な協力案件となっている。 (4) 東アジアの統合は、まず企業が貿易・投資を通して大きな地域を形成し、それに追随する形で政府が貿易・投資の障壁を取り除くというボトムアップ・アプローチになっている。現在は(1)と(2)が収斂する過渡期であるというのが私の考えです。本日は(1)と(2)に焦点を当ててお話をさせていただきます。 アプローチ国際関係論の構成主義では「規範」や「社会化」が強調されます。構成主義とは国家間のインタラクションの過程で共通の利益が生まれ、インタラクションを繰り返すことで協力やルール設定へのインセンチブを各国が強めていくという考えです。この考えに基づけば、(1)は、政策のルールや行動を規定する「規範」の変化と、変化した規範が域内国に採択される「社会化」の過程として捉えることができます。たとえば日本は従来、差別的通商政策であるとしてFTAに関心を示していませんでしたが、1999年になってアジア初のFTAをシンガポールとの間で締結しています。いわゆる「規範」の変化です。実際、通商白書でも1999年ごろからFTAへの見方が和らぎ、FTAは世界貿易機関(WTO)を補完するものであるとの新たな見解が示され始めました。そして、そうした見方が他のアジア諸国に広がった動きを「社会化」の過程と捉えることができます。(2)の地域統合枠組みについては、「地域概念」に焦点を当てたいと思います。「地域概念」と「地域」が議論で混同されることがありますが、地域を構成する国のイメージは人により異なります。顕著な例がオーストラリアやニュージーランドを東アジアの国とみなすのかという議論です。地理的概念からすればこれら2カ国は東アジアに含まれませんが、地域制度に基づき域内国と域外国を隔てる「地域」概念に基づけば、オーストラリア、ニュージーランド、あるいはインドが東アジアサミット参加国として東アジア地域概念に含まれても問題はないことになります。今回の研究では、構成主義要素である規範の変化と地域概念の形成を従属変数としました。さらに、規範に変化をもたらす上では経済大国が大きな影響力を有すことから、経済大国による影響力またはそれをめぐる大国間競争を独立変数とし、東アジアにおいて地域統合と地域概念・組織が融合する過程を分析します。 大国の影響力1999年、日本はシンガポールとの間でアジア初のFTAを締結します。それ以前にも、日本ではメキシコや韓国とのFTA締結に関する議論は起きていました。韓国も同じ時期にFTAに動きだしています。そこで取り残された中国は、2000年の東南アジア諸国連合(ASEAN)+3(日中韓)会合でASEANにFTAの話を持ちかけ、1999~2000年にかけ日中がFTAで動くという現象が生まれました。その後、東アジアでは、ASEAN+1FTAと、ASEAN加盟国との2カ国間でのFTA、という2つのFTAが顕著になっています。FTAという差別的通商政策の規範が拡散するにあたり、日本と中国という経済大国の動きが重要な影響力となったのです。後で詳説しますがASEAN+3、ASEAN+6(ASEAN+3+インド、オーストラリア、ニュージーランド)、アジア太平洋経済協力(APEC)と3つの異なる地域概念と組織の確立においても、それぞれ中国、日本、米国の3カ国の意向とその行動が強く働いています。ここでも経済大国の意向が強く反映されていることになります。 FTAドミノ理論と大国ASEAN+1FTAは中国が2000年に提案し、日本が2002年に追従、以降、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランドへと広がったもので、現在は5つのASEAN+1FTAが存在します。ASEAN+6に向け、この5つのASEAN+1FTAをどうするかが今後の課題ですが、ASEANがこの枠組みを超え、東アジアあるいはASEAN+6にもっていきたいと考えているかは疑問です。ASEANが自らの影響力を減じることになるより大きな地域枠組みの形成に慎重になりがちだからです。一方、ASEAN加盟国を中心とした2カ国間FTAについては、日本は7カ国と既に締結していますが、中国や韓国の関心は薄いようです。日本とのみバイのアプローチが進んだ背景にはASEAN各国の日本に対する大きな期待があります(貿易・投資・援助のほぼすべての分野で日本は第1位(2000年前半)の相手国)。経済学者リチャード・ボールドウィン(Baldwin 2006)は、東アジアにおける2カ国間FTAのドミノ現象の開始を中国に求め、日本と韓国はその動きに追従したに過ぎないとの議論を展開しています。ただ、ここではASEAN+1の動きのみに焦点が当てられ、2カ国間FTAは考慮されていません。中国の通商政策にFTAを導入する刺激を与えたのは、日本の通商政策における規範の変化であり(Hatakeyama 2003、Munakata 2006、渡邊2009)、このドミノはむしろ日本から始まったと解釈する方が適切です。 異なる地域概念と大国のイニシアチブ旧APECである"MFN"APEC(最恵国待遇に基づくAPEC)は1989年に作られ、「開かれた地域主義」を標榜するものです。しかし、APECが97-98年の早期自主的分野別自由化(EVSL)やアジア通貨危機に対処できなかったことを契機に設立されたのがASEAN+3(東アジア13カ国)で、さらに2005年にはASEAN+3に対する疑問が投げかけられASEAN+6(「拡大」東アジア16カ国)が生まれ、最後に、2006年、ブッシュ大統領が"FTA"APECとして「アジア太平洋の自由貿易圏(FTAAP)」を提唱しました。この年以降、FTAAPがAPECの公式文書の中で頻出するようになります。こうした一連の動きから1つの仮説が成立します。つまり、影響力のある国(々)が、既存の地域制度の機能または規範が自らの利益と合致しないと判断した際に、自らの利益に沿う形で新たな地域概念に基づいた制度構築に動く、という仮説です。ASEAN+3では途上国がほとんどなので、先進国が望むような知財、人権といった問題は真剣に議論されません。そうした状況に懸念を持って日本と米国が動いた結果できたのが東アジアサミット(EAS)でした。EASから次のFTA APECへの動きは、東アジアで広がる「低い質」のFTAや、日本が唱えた東アジア包括的経済連携(CEPEA)に対する米国の対応として受け止めることができます。実際、CEPEAは米国では2006年4月それを発表した二階経産大臣(当時)の名を冠してNikai Shockと呼ぶ政府関係者もいます。それは同盟国日本が米国を排除した市場統合を進めるのではないかとの懸念によるものです。ということで、同年にブッシュ大統領がFTAAP推進を発表するに至ったわけです。 本議論におけるAPEC2010とTPPがもつ意義APEC2010の首脳宣言である「横浜ビジョン」は、ASEAN+3、ASEAN+6、環太平洋パートナーシップ(TPP)を通してFTAAPを実現するとしていますが、少なくとも文言を読む限り、APECの最終目標であるFTAAPに対し、ASEAN+3やASEAN+6FTAはその手段である、という意味が読み取れます。そうなると、地域概念(東アジア、「拡大」東アジア、アジア太平洋等)に優劣がつくことになります。このことから、APECメンバーではないCLM(カンボジア、ラオス、ミャンマー)やインドはCEPEAなどを進めてきた日本の地域統合政策でどういう扱いになるのか、また、従来のASEAN重視のスタンスは今後どうなるのか、という疑問が生まれます。また米韓FTAが作り出す不利な状況に対応すべく日本では財界を中心にTPP参加を求める声が強まっています。となると、非大国である韓国によって日本のFTA参画が促されることになり、大国が動くことでFTAが拡散するとの仮説に対し異説が生じることになるのか、という疑問も新たに生まれています。 日本の影響力、競争力の相対的な低下これら仮説に齟齬が生じる要因が出てきたのは、日本の影響力、競争力が相対的に低下していることに起因しているように思えます。これは米国が日本への依存を弱め、自ら東アジアにおけるプレゼンスを強めるようになってきたことと、中国の影響力が増大していることと関係があります。論理的に考えれば、今後中国はASEAN+3を、米国はTPP/APECを推進することになりますが、そうなったとき日本はどのような立ち位置につくのでしょうか。また、韓国との関連では日本の製造業の競争力が韓国に対し落ちているという状況もあります。国内での基幹企業を絞ってきた韓国との競争が激化する中、日本の企業は韓国のFTA政策から影響を受けやすくなっています。そうしたことから、私は2カ国間に関していえば、実質日米FTAであるTPPに参加するのが日本にとっては政治的にも経済的にも適切だと思います。地域枠組みでは米中の相克が強まるなか自ら提案したASEAN+6FTA(CEPEA)の実現を急ぐ必要があります。 質疑応答Q:アジア統合は貿易自由化に割り切った方がよいのでしょうか。あるいは、技術協力や人材育成といったその他の要素も絡めないと統合の話は進まないのでしょうか。 A:印象論になるのかもしれませんが、FTAでたとえば関税を撤廃したとしても、それだけで経済成長に貢献するわけではありません。FTAを交渉するのは政府の仕事ですが、FTAを使うのは企業であり、そのFTAには使い勝手のよくない部分もあると思われるからです。最近ではASEANの「連結性」で「流通」をどうするかという話も聞かれますが、FTAで流通を促進するというのはFTAを側面から推進する1つのアプローチだと思います。ASEANには貿易そのものの利益を国民が享受していない発展途上の国もあります。であるとすれば、貿易自由化の枠組みを作るだけ、というよりは、使い勝手をよくするために経済協力や人材育成を含め包括的にアプローチすることの方が重要になると思います。その観点からも日本の政府開発援助(ODA)は、過去30年、非常に大きな役割を果たしてきました。 Q:経済的視点と安全保障視点をどのように組み合わせて地域統合を考えるべきでしょうか。 A:日本がTPPに参加すべき理由の1つに安全保障問題があります。現在の日本は中国やロシアとの領土問題、さらには北朝鮮の砲撃事件などを受け、不安定な地域情勢の真っただ中にあります。一方、日本一国では憲法の制約もあり、そうした情勢に独自で対応はできません。そうした中、日米同盟があるからといって米国が必ず助けにきてくれるかは疑問であり、むしろ米国はそれなりの国益がなければ米兵を犠牲にしてまで日本にやってくることはないだろうとみる安全保障の専門家もいます。そこで、日本を守るだけの価値があると米国が考える国益の1つとして、経済連携や市場の一体化を進めるFTAの話があがってくるわけです。米国は2000年代前半にFTA相手国を選ぶ際、シンガポールやオーストラリアなど、イラク戦争への参加表明国に非常に寛容な対応を行っています。このことからも、安全保障要素が米国のFTA政策のかなり深い部分に入り込んでいると考えられます。実際、オバマ大統領は米韓FTAの締結で米韓同盟関係が緊密になるとの考えを示しました。韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領も同様の発言をしています。両国大統領はFTAを単に経済の話としてのみ捉えていたのではなく、朝鮮半島の不安定化も念頭に置いていたと考えられます。ですので、日本がTPPで米国との関係を制度化するという考えはあってもおかしくはないと思います。 Q:中国をはじめとするアジア諸国はTPP参加に関心を示す日本をどう評価していますか。また、日本がTPPとASEAN+6の両方に入った場合、その後のFTAAPに向けどのような動きが想定されますか。 A:中国はTPPに関し米国を通してその関心を示しているようです。2008年段階で胡錦濤国家主席はFTAAP(TPP)の参加可能性を検討する用意がある考えを示しています。TPPは唯一交渉が進んでいる枠組みであるということもあり、実際、検討はかなりしていると思います。であるとすれば、日本のTPPに対する見方には中国も強い関心を寄せているはずです。域外国で興味深いのはEUです。EUは日本とのFTAに従来関心を示していませんでしたが、現在は日本とのFTAに応じてもよいと考える段階にきているようです。その最大の理由として挙げられるのが日本のTPPへの関心です。TPPの中には非関税部門の要件も多く含まれています。「日本がそうした枠組みへの参加を真剣に考慮しているということは、日本が従来避け、EUが取りたいと考えていた非関税障壁分野についても交渉に応じるだろう」とEUが考えるようになったのだとすれば、それは、EUを日本とのFTA交渉テーブルにつける上でTPPが1つのインセンチブとなったと考えることもできます。後半の質問については、まったく想定がつきません。まずは、鳩山前首相を含む100名以上の民主党議員が反対する中、TPPに参加するとの政治的決断ができるのかということ自体、わかりません。CEPEAについても、どの段階で関税交渉がはじまるのかが明らかになっていません。おそらく今後は、TPPとCEPEAの間にどういった重複項目があり、各国がどういった分野に関心を持っているのかが除々に明らかになり、そうした状況をみながら政府が交渉に動くということになるのではないでしょうか。 この議事録はRIETI編集部の責任でまとめたものです。 イベント シンポジウム ワークショップ BBLセミナー 2024年度 2023年度 2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2010年度 2009年度 2008年度 2007年度 2006年度 2005年度 2004年度 2003年度 2002年度 2001年度 終了したセミナーシリーズ 情報発信 ニュースレター 更新情報RSS配信 Facebook X YouTube 研究テーマ プログラム (2024-2028年度) プログラム 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